ディジタルフィルタは大まかに言って「ディジタル線形フィルタ」と「ディジタル非線形フィルタ」の 2 種類に分類出来ます。
今回のアクティビティでは前者の「ディジタル線形フィルタ」について学んでいきます。
「ディジタル線形フィルタ」の定義は次の通りです。
あるディジタルフィルタに時間領域ディジタル信号 $x_n[i]$ を入力した時の出力を $y_n[i]$ とする($n$ は信号の番号を表す整数)。
$x_0[i]$ から $x_{(\textrm{M}-1)}[i]$ まで計 $\textrm{M}$ 個の入力信号があるとき、任意の実数の定数 $a_n$ をそれらに掛けて足しあわせた信号
\begin{align*} x[i] = \sum_{n=0}^{\textrm{M}-1}\{ a_n \cdot x_n[i] \} \end{align*}を入力した時のフィルタ出力が
\begin{align*} y[i] = \sum_{n=0}^{\textrm{M}-1} \{ a_n \cdot y_n[i] \} \end{align*}
となるディジタルフィルタの事を「ディジタル線形フィルタ」という。
また上の関係の事を「重ね合わせの原理」と言う。
なお、この「重ね合わせの原理」が成り立たないディジタルフィルタは全て「ディジタル非線形フィルタ」になります。