WBS は「Work Breakdown Structure」の略で、日本語では「作業分解構造」(または作業分解図)といいます。
ソフトウェア開発に限らず、様々なプロジェクトのスケジュール管理のためによく使われている手法です。

どの様な種類にしろプロジェクトは様々な作業工程が階層的に積み重なって出来ているのですが、プロジェクト規模が大きくなるにつれてそのプロジェクトにはどういう工程が含まれているのかが分かりにくくなってきます。
ところが WBS を利用するとプロジェクトに含まれる工程を階層ごとに木構造に分解して図示出来るようになります。
よってプロジェクトの開始時に WBS を作って含まれる工程や各工程間の依存関係を明確に洗い出すことが良く行われています。

例として「ゆで卵を食べる」というプロジェクトのWBSを図1に示します。


図 1: WBS の例



さて世間一般で言われている WBS の利点をまとめてみると大体以下の通りになるかと思います。
他にも WBS が必要な理由は沢山ありますので自分で調べてみると良いでしょう。

上の文に出てきたクリティカルパスとは依存関係を考慮した上での工程の最短の道筋のことで、WBS を使うとクリティカルパスを簡単に見つけられる場合が多いです。
クリティカルパスについて詳しくはこの後のページで説明します。

さらに WBS を作った後に「ガントチャート」を作ることも多いです。
ガントチャートの作り方も詳しくはこの後のページで説明しますが、上で挙げた「ゆで卵を食べる」というプロジェクトのガントチャートの例を図 2 に示します。


図 2: ガントチャート の例