「ディープラーニング(深層学習)」とはニューラルネットワークに対する機械学習のことで、AI の根幹となる技術です。
ニューラルネットワークはソフト的またはハード的に動物の脳をシミュレートした数学モデルとして考案されました。
理論自体は20世紀の後半にはほぼ確立されていたのですが、当時はまだコンピュータの計算速度も遅く、大量のデータを伝送できるネットワークや蓄積できるストレージもありませんでしたので、あまり世の中では活用されていませんでした。
しかし21世紀に入ってコンピュータとネットワークが高速化したこと、ストレージが安価になって大量のデータを蓄積できる様になったこと、更に高速学習アルゴリズムが考案されたことからニューラルネットワークは次第に見直されてきました。
さらに学習方法に「ディープラーニング」という新しい名前が付けられて様々な AI 技術に応用されるようになりました。
さてニューラルネットワークが得意とするのは「識別」とか「分類」とか「パターンマッチング」とか呼ばれている分野です。
例えば、既存の写真を大量に集めてニューラルネットワークにディープラーニングさせることで、ある写真に写っている動物が人なのか犬なのか猫なのかを簡単に識別できるようになります。
他にも手書き文字の認識、音声認識なども得意としています。
逆にニューラルネットワークは「創作」とか「創造」とかの分野が苦手です(今のところ)。
例えばニューラルネットワーク AI に小説とか絵とか音楽とかを作らせる研究がさかんに行われていますが、まだまだ人間のプロが作る作品のレベルに追いついていないのが現状です。
ただしこれらの研究は急速に発展していて、ニュース記事の自動生成など、特定の分野ならほとんど人間が作ったものと遜色無いか、それ以上の出来になっています。